新潟県長岡市の旧三国街道沿いの「醸造のまち」、摂田屋。明治20年に初代吉澤仁太郎が創業した「機那サフラン酒本舗」は、ここ摂田屋の地でサフラン酒を販売し、明治から昭和にかけて繁栄しました。「機那サフラン酒本舗」には十の土蔵群があり、すべて国の登録有形文化財に指定。現在は長岡市が取得し、整備・管理をしています。
上の写真は「米蔵」の改築前<左>と改築後<右>のものです。サフラン酒が売れて成功した初代吉澤仁太郎は明治30年ごろから近隣の田畑や宅地を購入し、大地主となります。米蔵では、その田畑で収穫された米や土地代として貰った米などを貯蔵していました。昭和初期頃には米俵が2,300俵も貯蔵されていました。
歴史的文化財「機那サフラン酒本舗」は、いま「摂田屋6番街 発酵ミュージアム」に生まれ変わりました。その第一弾として2020年10月に先行オープンしたのが「米蔵」です。
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【APM展示】コレクション展 宮内・摂田屋百景
生まれ変わった米蔵には、地元食材を活かしたメニューが堪能できるカフェや、「発酵」について楽しく学べるラボ、長岡出身の絵本作家・松岡達英さんの絵本コーナーなどがあります。また、コンサートやお茶会などのイベントも定期的に開催しています。地元の方や観光の方の交流の拠点としても機能し、摂田屋の魅力を発信していきます。小さなお子様からお年寄りまで楽しんでいただける施設ですので、ぜひ足を運んでみてください。
摂田屋は太平洋戦争での長岡空襲の被害が少なく、明治・大正時代の建物がいまなお多く残っています。江戸時代には東京・上野の寛永寺に寄贈され天領(江戸幕府の直轄領)となり、ご領地として醤油・味噌・酒などの醸造業が発展し「醸造のまち」になりました。現在も5つの蔵元が残り、どこか懐かしい景観をつくりだしています。醸造の香りのただよう町並みを五感で感じながら、ぶらりと散策してみてください。
越のむらさき
創業天保2年、江戸時代から続く醤油醸造会社です。かつお節を使用しただし醤油は地元の人から愛されている看板商品です。ノスタルジックな外観は第一回長岡都市景観賞を受賞しています。
吉乃川
県内最古の酒蔵吉乃川が敷地内にある蔵を改装し、お客様と吉乃川の関係を醸していく施設として2019年に開店しました。お酒を味わえるSAKEバーや酒造に関する展示スペース、売店などがあります。
星野本店
お店の前に置かれた大きな桶が印象的な蔵元は、弘化3年(1846)創業。いまも味噌、醤油、糀製品を取り扱っています。店内は改修した蔵の梁を再利用した家具があるなど、落ち着いた空間になっています。
味噌星六
明治30年に星野本店から分家しました。むかし田舎で食べたような懐かしい味をテーマに種類豊富な味噌をはじめとした発酵食品がそろっています。洋画家の中川一政が描かれた看板が目印です。
長谷川酒造
創業天保13年、約180年の歴史を持つ蔵元です。明治・大正に造られた蔵の中で、酒造り工程のほとんどを手作業でおこなっています。代表的な銘柄として「越後 雪紅梅」「初日正宗」などがあります。
摂田屋6番街 発酵ミュージアム・米蔵
(摂田屋地区情報発信・交流拠点施設)
〒940-1105 新潟県長岡市摂田屋4丁目6番33号
宮内駅から徒歩10分
電話:0258-86-8545
FAX:0258-86-8547
営業時間
9:00〜17:00
定休日:火曜日
(祝日の場合翌日休館)
年末年始の休日:12/29〜1/3
※イベント開催時の場合入場できない場合もございます。
駐車場
43台(内身体障がい者用3台)
大型バス用2台
※大型バスご利用の方へ
ご利用は予約必須になっております。
駐車時間は最大2時間。ご利用日の1週間前までに問い合わせください。